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VFXプロデューサーが成功を左右する!TBSグループ「THE SEVEN」のキーパーソン・赤羽智史氏は何をしているのか

世界に向けた映像制作を行うTBSグループ「THE SEVEN」において、VFX(Visual Effects)は欠かせない要素の一つと言えるでしょう。VFXというと仕上げの作業がメインのイメージがありますが、VFXプロデューサーの赤羽智史氏は「ここ数年で企画の段階から相談されるようになった」と話します。

THE SEVENオフィス

どんな脚本を作るかによって、VFXの費用が変わる

VFXプロデューサーの方は、作品制作のどの段階で作業が始まるのでしょうか?

赤羽 実はここ数年で企画の段階から声がかかることが増えてきました。なぜかというと、昨今、明らかにVFXなしでは成し得ないだろうという作品が増えてきているからです。技術的にできることや避けた方がいいこと、おもしろく見せるためにどうしたらいいのかなどの相談に乗っています。

予算についても相談されますか?

赤羽 制作費においてVFXが占める割合がすごく大きく、ハリウッドのマーベルのような作品になると、制作費の半分がVFX費用です。THE SEVENでやろうとしてる企画も同様なので、森井プロデューサーが僕に声をかけてくれたのだと思います。どんな脚本を作るかによって予算が変わってくるので、僕も関与していく予定です。

左から森井輝プロデューサー、赤羽氏、代表取締役社長・菅井龍夫氏
左から森井輝プロデューサー、赤羽氏、代表取締役社長・菅井龍夫氏

一番良い評価は「何も評価されないこと」

脚本の段階で具体的にどう提案しているのですか?

赤羽 例えば、主人公が海に溺れてしまうという事故のシーンがあったとします。映画『アバター』のように水をモチーフにすることが大事だったり、脚本の中で連続性があったりするなら、水を使うことは避けて通れません。でも、事故のシーンを見せたいだけなら車に轢かれることにすれば、主人公の事故というシーンをもう少しコストを抑えて同じ成果を得ることが出来ます。

今まではカメラマンやプロダクションデザイナーなどに聞く内容だと思いますが、だんだんそのイニシアチブをとっていくのがVFXの担当者に変わってきていると感じます。

VFXプロデューサーとして作品のどんなところに注目してほしいですか?

赤羽 VFXだと気にしないで作品を見てもらえると一番嬉しいですね。「CGが気になった」と言われてしまうこともあるので、何も言われないと一番良い評価をしてもらえたなと思います。

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赤羽智史氏プロフィール
2002年株式会社IMAGICA入社。2012年よりVFXプロデューサーとして日本映画のフィールドで活動。これまでに「暗殺教室」「ちはやふる」「本能寺ホテル」「今夜ロマンス劇場で」「翔んで埼玉」「コンフィデンスマンJP」「AI崩壊」など多くのヒット映画を担当する。2019年よりフリーランスとして活動後、2022年9月よりTHE SEVEN所属。

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