• CHALLENGE REPORT

TBS R&Dチームの研究発表イベント 「Tech Design 2023」開催レポート【後編】

2023年6月23日、TBSグループ各社のテクノロジー部門・デザイン部門に所属するメンバーを軸に構成された、有志のR&D集団「TBS Tech Design Lab」が行っている年に一度の研究発表イベント「Tech Design 2023」をオンライン配信で実施しました。

過去2年間はTBSグループ向けに行っていた本イベントですが、今年から初の社外公開に挑戦しています。後編では、配信テーマ④以降の様子をお届けします。(前編はコチラ

配信テーマ④スポーツ中継 × 位置推定システム

TBSテレビ 制作技術統括部 重地渉/レフィクシア株式会社 代表取締役  ​高安基大氏


登壇者:TBSテレビ 制作技術統括部 重地渉/レフィクシア株式会社 代表取締役  ​高安基大氏

レフィクシア株式会社様のご協力のもと、『オールスター感謝祭'23春』の「赤坂5丁目ミニマラソン」で使用されたRTK-GNSSというシステムを紹介しました。選手がどこを走っているのかわかるように、レースゲームでよく見るマップのような表現を目指しています。

また、赤坂サカスからの生中継デモも行われ、今後は世界陸上やマラソン、ボートレースなどスポーツ分野全般での活用が期待されています。

デモの様子

赤坂サカスからの生中継デモの様子

配信テーマ⑤リモートプロダクションの絶え間ない挑戦の日々

TBSテレビ 未来技術設計部 勝俣祐輝

登壇者:TBSテレビ 未来技術設計部 勝俣祐輝

リモートプロダクションとは、インターネット経由で離れた場所のカメラを遠隔操作する技術。2022年7月の『世界陸上オレゴン』や、2023年4月の『マスターズゴルフ2023』、2023年5月の『一緒にやろう SDGsの日』といった番組で使われた実績が紹介されました。

今後はAIを用いた骨格認識や、普通の動画からスーパースローモーション動画の作成などを計画しています。

TBSテレビ 未来技術設計部 勝俣祐輝


配信テーマ⑥VRによる制作のプリビズ促進と視聴者向けイベント推進

TBSテレビ 未来技術設計部 小作伸一/TBSアクト 未来技術推進部 神田瞭平

『SASUKE』のVRコンテンツを実演

登壇者:TBSテレビ 未来技術設計部 小作伸一/TBSアクト 未来技術推進部 神田瞭平

視聴者向けイベントのコンテンツとして、2023年のSXSWに出展した、TBSの人気スポーツ特番『SASUKE』のVRコンテンツを披露。

また、VRを「コンテンツ」としてではなく「ツール」として使用した例として、日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』の「プリビズ(=撮影前にシミュレーションして完成イメージを共有する作業)」として使われたVR美術セットも紹介されました。今後は撮影前のプリビズで活用し、番組制作の効率化を進めていくとともに、メタバース・VR体験によって番組をさらに盛り上げていきます。

TBSテレビ 未来技術設計部 小作伸一/TBSアクト 未来技術推進部 神田瞭平

日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』で使われたVR美術セットの紹介

配信テーマ⑦可搬型ボリュメトリックシステムを活用した空間演出

TBSアクト 未来技術推進部 河村光彦/ソニー株式会社 技術開発研究所 技術戦略室 技術開発課 百田 竹虎氏


登壇者:TBSアクト 未来技術推進部 河村光彦/ソニー株式会社 技術開発研究所 技術戦略室 技術開発課 百田 竹虎氏

ソニーグループ株式会社と共同実験中の可搬型ボリュメトリックシステムを紹介しました。その名の通り持ち運び可能な点が最大の利点で、現在は顔などのポイントをしぼって解像度を改良中。今後はコンテンツのみならず、教材ビデオのような使い方も検討されています。

TBSアクト 未来技術推進部 河村光彦


アーカイブも公開中

ご要望にお応えし、TBS Tech Design LabのYouTubeチャンネルでは、イベントのアーカイブ動画を公開中です。1つのテーマにつき10~20分程度にまとめています。ぜひこの機会にご覧ください!

「TBS Tech Design Lab」はこれからも「おもしろそう」をまずはやってみる!という精神で、日々「Trial & Error」を繰り返しながら活動して行きます。

今後の活躍にご期待ください。
 

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