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美容アワード55冠獲得「乾燥さん」&12億枚超売上「サボリーノ」、“面倒くさい”の解決が大ヒット誕生に!企画者が明かすコスメ開発秘話

TBSグループでライフスタイル事業を展開するスタイリングライフ・ホールディングス。同社のビューティー&ウェルネス事業を担うBCLカンパニーでは、「乾燥さん」「サボリーノ」といったコスメブランドが大ヒットしています。

これらの商品の企画・開発を手掛けたのは、BCLカンパニーの齊藤久美子。ヒット商品の誕生秘話やアイデアを生み出す秘けつに加え、自身のキャリアについて話を聞きました。

コロナ禍のマスク生活で生じた悩みから「乾燥さん」誕生

2021年に化粧下地からスタートしたトータルケアブランド「乾燥さん」は、どのように誕生したのでしょうか。商品の企画・開発について教えてください。

齊藤 化粧品の企画・開発は、企画の骨子を作り、バルク(※製品の中身)の開発やデザイン、販促など、お客様に届くまでの道筋を作ることが主な業務です。

まずは、企画の立案から始めます。考え方は人それぞれですが、私はトレンドをチェックしつつ、自分にとってのニーズを意識しています。

「乾燥さん」の企画時期は育休から復職した頃で、コロナ禍真っただ中でした。マスクをして出勤していると、肌がとても乾燥するようになってしまって…消費者の方からもマスクでの肌荒れ、乾燥の悩みが寄せられていました。私自身、乾燥を防ぐための化粧品を探しましたが、選ぶことにとても苦労しました。

当時はファンデーション不要のカバー力のある化粧下地が流行していましたが、カバー力があるものは粉体が入っているので乾燥しやすいです。一体どれが一番乾燥を防げるのかわからず選びづらいという悩みをきっかけに、「夕方まで乾燥しない化粧下地を作りたい」という思いから企画をスタートしました。

「乾燥さん」というブランド名の由来は?

齊藤 乾燥で悩んだとき、ぱっと思い出してもらえる商品にしたかったので、迷わず「乾燥さん」と名付けました。通常の化粧品は「美肌」「美白」といった、目指したい姿を商品名にするのが王道であり、「“悩んでいる症状=マイナス面”を商品名にするのは珍しいね」とよく言われましたが、困ったときに思い出してもらえる存在にしたい、「全ての乾燥肌に届け!」という思いがありました。

その後、どのような流れで進んでいきましたか?

齊藤 企画書を作り、企画会議で通ったら、中身の開発と外装を同時に始めます。

中身は基本的に外部の製造会社さんとやりとりし、研究・開発を進めます。ここが一番時間がかかる工程です。バルクの質感、手触りや香り、保湿の持続性など、細かな調整に難航することもあります。ですが、「乾燥さん」の最初の商品である化粧下地を作ったときはすんなりと進んでいったように思います。

外装はデザイナーさんやプロダクトマネジメント部門のスタッフたちとともに、容器や設計、デザインなどを考えます。「乾燥さん」では、「乾燥守子(かんそうもりこ)さん」というブランドキャラクターを展開していますが、その開発にも時間がかかりました。

乾燥肌の悩みに寄り添う商品であることを印象づけ、お客様が選びやすい商品であることを、企画段階から大事にしていたので、外装に言葉や成分だけでなく、キャラクターが描かれていることによって、親しみや安心感を持っていただけるのではないかと考えました。

イラスト単体でもパワーを感じさせるキャラクターを求め、デザイナーさんたちに何案も候補を出していただきました。最終的に、あるLINEスタンプが目に留まり、それを手掛けていたデザイナーさんに、お願いすることになりました。

発売まではどのような業務を行いますか?

齊藤 ヒットするかわからないけれど「まずは出してみよう!」とチャレンジできることが弊社の特徴です。そこで通常、シリーズ一品目はあまりプロモーションに投資せず、商品に詰め込んだ性能や価値に期待して、市場でチャレンジしています。

「乾燥さん」の一品目となる「保湿力スキンケア下地」を出したときも、売り場に陳列するための展示台などの作成と、リリースを出したときに反応をいただいたメディアの方々にギフトボックスをお送りした程度で、最初の一年はあまり目立ったことはできませんでした。

そんな中、あるインフルエンサーの方がお店で見つけてくれて取り上げてくださったことがきっかけとなり、徐々にSNSで話題になりました。自然とSNSで盛り上げていただいたことで、ヒットにつながったと考えています。本当にユーザーの皆さまのおかげです。

「乾燥さん」シリーズのスタートとなった「保湿力スキンケア下地」を手に
「乾燥さん」シリーズのスタートとなった「保湿力スキンケア下地」を手に

大ヒットの「乾燥さん」、多様な商品展開で乾燥改善を追究

「乾燥さん」は2023年に薬用スキンケアシリーズがスタートしました。化粧下地からの展開には、どのような経緯があったのでしょうか。

齊藤 もともと化粧下地を開発するときに、スキンケアシリーズまで展開したいという構想がありました。化粧下地で日中の乾燥から肌を守ることはもちろん大切ですが、それと同じくらい、肌そのものの乾燥に根本からアプローチすることも大事だからです。

また、化粧下地などの化粧品はそれだけで売上を得続けるのがなかなか難しいカテゴリーでもあります。一品目の下地で知名度を得て、しっかりと売れる商品だという見込みが立ち、満を持してスキンケアシリーズを始められることになりました。

写真左から「乾燥さん」の「保湿力スキンケア下地」、医薬部外品のスキンケアシリーズ「薬用しっとりクリーム」と「薬用しっとり化粧液」
写真左から「乾燥さん」の「保湿力スキンケア下地」、医薬部外品のスキンケアシリーズ「薬用しっとりクリーム」と「薬用しっとり化粧液」

薬用スキンケアシリーズのこだわりを教えてください。

齊藤 薬用スキンケアシリーズは医薬部外品で、シミ、シワ、ニキビ、肌荒れを防ぐことを目的としています。こうした肌トラブルは乾燥により、肌のバリア機能が落ちていることから起きることが多いんです。そこでスキンケアシリーズでは土台を整えながら、トラブルが起きたら全てブロックできるような仕様で、「万能選手」のような商品を目指しました。

さらに、有効成分としてナイアシンアミドが配合されているため、肌のキメが整い、透明感が増します。その実感を得られることから、リピートにつながっていると考えています。

化粧下地を発売してから約2年と期間が空いたこともあり、PR面も力を入れました。発売を記念したイベントでは、スペシャルゲストとして内科・皮膚科医の友利新先生をお呼びして乾燥に関する知見を紹介していただいたり、乾燥にまつわるトークを展開したりと盛り上げていただきました。

スキンケア商品は、ドラッグストア市場では新商品の定着がとても難しく、長年続くブランドがほとんどを占めますが、「乾燥さん」のスキンケアシリーズは発売開始から3年目となる現在まで、右肩上がりで成長しています。

その後、「乾燥さん 水分力」シリーズも展開中です。開発の経緯を教えてください。

齊藤 水分力シリーズは、「春夏の乾燥肌さん」に向けたアイテムとして下地からスタートしました。秋冬の低湿度な乾燥環境と違い、春夏は高湿度で暑く、紫外線の影響もあり、一方で室内はエアコンで乾燥しています。環境としては過酷で、肌も表面はべたつくのに、内部は水分不足でカラカラになっていたりします。

そういった、べたつくけれど実は乾燥している「隠れ乾燥」を、油分を補うよりも「よりみずみずしい水分」で潤してあげるシリーズです。

シリーズ最新商品は、2026年2月に発売した「水分力スキンケアクッションファンデーション」と「薬用水分力ふき取りエッセンス」(ふき取り美容液)です。

写真左から「乾燥さん」の「薬用水分力ふき取りエッセンス」、「水分力スキンケアクッションファンデーション」
写真左から「乾燥さん」の「薬用水分力ふき取りエッセンス」、「水分力スキンケアクッションファンデーション」

以前から発売している「乾燥さん 保湿力」シリーズのファンデーションは、バームファンデーション(※オイルを主成分とした半固形状のファンデーション)でした。その名の通り、ファンデーションの中でも特に保湿力がある商品ですが、もっと手軽に使えるクッションファンデーションも作りたいという話があがりました。

そんなとき、見つけたのがメッシュ構造で作られた素材です。「絹ごしメッシュ」と名付けたのですが、その柔らかいメッシュ素材にパフを押し当てると、中のファンデーションの液体が均一に出て、みずみずしさとカバー力が両立します。それが「水分力」シリーズと相性がいいのではないかという話になり、「水分力スキンケアクッションファンデーション」開発に至りました。

こだわった点を教えてください。

齊藤 まずは、ファンデーションの滑らかさ。絹ごしメッシュによって、通常のクッションファンデーションよりも伸びが良く、使い心地が抜群です。SPF50⁺、かつUV耐水性がありながら、クリームを塗ってスキンケアをしているような、滑らかな感触に仕上げました。

容器に関しては、気密性の高さと、余分なファンデーションを取れるザラザラした内ぶたがポイントです。

「水分力スキンケアクッションファンデーション」は、絹ごしメッシュにこだわりが
「水分力スキンケアクッションファンデーション」は、絹ごしメッシュにこだわりが

続いて「薬用水分力ふき取りエッセンス」は、どんな商品ですか?

齊藤 これは、薬用のふき取り美容液です。「乾燥さん」の化粧下地を使っている方が、どんなスキンケアを使っているのか調査したところ、ふき取りタイプのものを使用している方が多いと判明しました。乾燥に悩む方は、肌の水分不足で皮脂が過剰分泌され、ファンデーションが毛穴に溜まることが多いからだそうです。このニーズを踏まえて、開発を始めました。

通常のふき取り美容液はピーリング剤がしっかりと入ったものが多いですが、この商品は毛穴のお掃除をしながら肌をふっくらさせてくれる効果があります。とろみがあるジェル状で、摩擦を抑えてふき取れる点も強みです。「乾燥さん」シリーズで唯一エタノールが入っていますが、通常の商品よりもかなり控え目に入っているので安心して使っていただけるかと思います。

「薬用水分力ふき取りエッセンス」は、とろみのあるジェル状
「薬用水分力ふき取りエッセンス」は、とろみのあるジェル状

水分力シリーズの反響はいかがですか?

齊藤 水分力シリーズはとても良い反響が得られていて、社内にもファンが多いです。一般的にスキンケア商品はゆっくりと売上が伸びることが多いですが、SNSでバズったこともあり、スタート当初から出荷量もかなり多いと聞いています。

「乾燥さん」シリーズは、美容アワード55冠獲得という快挙を成し遂げましたね(※)。

齊藤 「乾燥さん」を見つけて使い続けてくださっているユーザーの皆さまに心から感謝しています。SNSで話題になったこともあり、幅広い世代の方にご愛用いただいていて、本当にありがたいです。乾燥に悩む人がこんなにたくさんいたんだなと実感し、「乾燥さん」を企画・開発してよかったと思っています。

(※数字は、2026年3月時点)

ネガティブなことが起きたときこそ、アイデアが生まれる

ところで、齊藤さんはどのようなきっかけでBCLカンパニーに入社したのでしょうか。

齊藤 元々、化粧品に興味があってお店の陳列棚を見たりするのが好きでした。

新卒で、ドラッグストアなどをターゲットにした化粧品メーカーに就職し、営業を担当した後、商品企画へ異動して、その会社のメインブランドを若手プランナーとして担当していました。

その後、出している商品に魅力を感じていたことから、BCLカンパニーに転職しました。入社後はずっと企画本部に所属しています。

特に転機になった商品は?

齊藤 現在まで100を超える商品を開発してきましたが…転機になったのは2015年にシートマスクの発売から開始した、時短コスメブランド「サボリーノ」だと思います。

「サボリーノ」の朝用「目ざまシート N」、夜用「お疲れさマスク N」
「サボリーノ」の朝用「目ざまシート N」、夜用「お疲れさマスク N」

「サボリーノ」のシートマスクは、当時、「女子開発ラボ」と名付けた女性5人のチームで発案した商品で、私は企画担当として携わりました。開発のスタートは「こういうものを作ろう」という明確な目標からではありません。メンバー間で日頃の朝の過ごし方について話し合う中で、アイデアが生まれました。

実は、それ以前にさまざまな市場調査を行いましたが、企画につながる良い結果が得られませんでした。そこで、最終的に自分たちの生活を洗い出してみたところ、皆が「朝のメイクが大変」という、共通の「面倒くさい」と感じるポイントを持っていることが分かり、その気付きから商品化に至りました。

社内でいろいろな意見もありましたが、当初から大事にしてきたことを崩さずに世の中に出したところ、買ってくださる方が多く、商品展開が増えてブランドとして大きく成長しました。この経験から、「圧倒的なニーズ」があることが大事だなと強く実感しました。

「サボリーノ」は2026年、サステナブル企画「あますことなくいただきマスク」をスタートし、ミツカン「味ぽん」の アップサイクル原料を使用したシートマスクを発売しましたね。

齊藤 はい。コラボ商品「サボリーノ 目ざまシート高保湿タイプ N AP25」は、ミツカンさんの「味ぽん」を作るときに出る醤油粕を活用したものです。食品残渣(ざんさ ※製造・調理・消費過程で出る食品の廃棄物)を原料とした発酵・アップサイクル事業に取り組んでいる会社・ファーメンステーションさんをTBSグループ内で紹介してもらい、実現に至りました。

こちらのシートマスクは、肌の潤いを生み出す力、保湿力があり、ふっくら弾力肌に導く効果があります。

これまで「サボリーノ」はさまざまなコラボを展開していますが、今回は食品残渣など余ったものに光を当て、少しでも社会に還元できたらと考えました。

元々、「サボリーノ」は「頑張らなくてもいい自分」というコンセプトでスタートしたので、頑張らなくても環境作りに貢献できるならとても良いのではないかと思います。

「サボリーノ 目ざまシート高保湿タイプ N AP25」
「サボリーノ 目ざまシート高保湿タイプ N AP25」

「サボリーノ」は数々のベストコスメを受賞して160冠を獲得、メーカー出荷枚数はシリーズ累計12億枚を突破しました(※)。ブランドが支持を得て長く続けていくため、大事にしていることは何でしょうか?

齊藤 新商品を作るときはニーズや新しさ、生活になじんで習慣化するかどうかという点を重視しています。「サボリーノ」の場合は新しさと習慣化がうまく合致し、シートマスクが朝の習慣として定着したことで、ブランドが根付いたのではないかと考えています。

「サボリーノ」に限らず、私が手掛けた商品には共通して、「無理しない」という思いが根底にあると思います。例えば、自分で粉や液体を混ぜて使う商品があったとして、それを使うことで気持ちが高まったり効果を感じたりすることがあっても、私は途中で面倒に感じてしまって続かないタイプなんです(笑)。続かないことはしたくないので、無理せず習慣化できる商品に魅力を感じるのだと思います。この考えが多くのお客様に共感していただけて、長く愛されるブランドを作れたのかなと考えています。

ですが、開発は試行錯誤の連続です。「サボリーノ」は当初、「シートマスクを付けるだけでベースメイクまで完了させたい」と考えて、ファンデーションを含んだシートを試作したことも。それはうまくいかず、ボツになりましたが…それでも、「夢」に描いた商品をいかに実現していくかという点がカギになるのかなと思います。

(※美容家・メディア・著名人らが認めたベストコスメを160冠受賞、2026年3月時点。)

どんなときに商品のアイデアが思い浮かびますか?

齊藤 日常的にSNSを見たり、ドラッグストアに行ったりもしていますが、どちらかというとネガティブなことが発生しているときに商品化のきっかけがあるように思います。特に、「面倒くさいな」と感じたときにアイデアが生まれます。「サボリーノ」や「乾燥さん」がそうでした。

近年は夏場に高温が続き、今後もさまざまな気候や環境の変化が生じて、そのたびに悩みが細分化されると思います。そうしたネガティブな要素を解決したいという思いが商品化の種になると考えています。

また、企画のメンバーとの会話もヒントになります。同じものを見ていても、自分と捉え方が全然違う人もいるので、「なぜそう思うのか」を意識することで、アイデアが生まれることがあります。弊社は出社しての勤務がベースのため、会話が生まれやすく、悩みを共有しやすい環境であることも強みかもしれません。

実は周りの人に、単に「何か欲しいものある?」と聞いても、明確な答えが出てこないものです。現代はモノがあふれていて、大抵のことは満足できる環境にあるからです。ですが、見過ごしてしまいがちな「小さな不満」に気付けるようになることが大事だと思います。

BCLカンパニー齊藤久美子

挑戦者が「冒険」できる会社で、今後はウェルネス分野に挑む

齊藤さんのような挑戦ができる、BCLカンパニーの魅力は?

齊藤 挑戦したい人を止めない、後押しする社風が根付いているところです。

私の部署では6~7人のプランナーが、年間で約100種類の新商品を開発しており、これは国内メーカーの中でもトップクラスの量といえます。「商品を世に出す」という経験を積めることは、他社にはない大きな強みです。若手プランナーが積極的に挑戦できる環境も魅力の一つだと感じています。

作りたい商品があれば、商品化へと進めることができます。まずは商品を発売し、その結果を振り返るというサイクルを続けることで、成長につながります。

また、「冒険」できるところにも魅力を感じています。デパートコスメの分野では、確立されたブランド価値や信頼感、研究・開発力が魅力的ですが、弊社は新しい習慣や価値を提案したり、面白さなど「エンタメ力」を発信したりすることができます。

「あるべきものを守る」というより、「まずは挑戦してみよう」というスタンスが強いからこそ、「サボリーノ」や「乾燥さん」が生まれました。もちろん品質や効果は厳重に検討したうえでですが、何でもできる土壌があると思います。

2025年のTBSグループ表彰式 「TBS AWARDS」では、「乾燥さん」の“ビリオンコンテンツ”への大躍進に対して、企画・開発チームが表彰されました。

齊藤 TBSグループ内では、テレビ番組などと同じように「化粧品もコンテンツである」と捉えていただけることがとても嬉しく思いました。化粧品は、使うことで気持ちが上がる、エンタメ性を持つ商品なんだなと改めて気付かされました。

また、「サボリーノ」は、『ラヴィット!』や『王様のブランチ』など、これまでTBSのさまざまなコンテンツとコラボしてきました。『ラヴィット!』とのコラボ商品を発売した際は、番組公式キャラクターのラッピーが大きなシートマスクを付けて放送に登場し、SNSで話題になりました。このように盛り上げていただけたのは、グループ会社ならではの強みです。社内には番組ファンが多いのでとても盛り上がっていましたし、友人からも「『ラヴィット!』で見たよ!」と連絡がありました。

齊藤さんの今後の展望を教えてください。

齊藤 長年、化粧品開発の仕事に携わってきたので、お顔の外側からのケアは「乾燥さん」シリーズで一通り挑戦できたという感覚があります。

そこで現在はインナーケアに注目し、「腸活」に関する商品を作っています。腸内環境は肌やメンタル、健康状態など、私たちの体の全てに影響するのですが、あまりケアできていない方が多いようです。ビューティーから派生して、これからはウェルネス分野を中心に取り組んでいきたいと思っています。

最後に、齊藤さんのように、化粧品の企画・開発の仕事を目指す就活生に向けてメッセージをお願いします。

齊藤 物を作るということは自分もターゲットの一人になるので、何かを買うときに「自分はなぜこれが欲しいのか?」と、動機を紐解く癖をつけておくといいと思います。こうすることで、誰かが「こういう商品が欲しい」と意見を言ったときに、深く掘り下げて考えることができるようになります。

まずは自分が何に影響を受けて、どんな理由で物を選ぶのか、その特徴をしっかりと把握しておくことが大事かなと思います。これは、この仕事に限らず、社会人として生きていくうえでも使えるスキルになるはずです。

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BCLカンパニー齊藤久美子

齊藤久美子
2012年スタイリングライフ・ホールディングス BCLカンパニー入社。企画本部で、企画立案から商品開発を担当。
2015年発売の「サボリーノ」は、ベストコスメ160冠獲得、累計出荷枚数12億枚を突破、2021年発売の「乾燥さん」は、美容アワード55冠獲得の大ヒット商品に(※2026年3月時点)。
現在、2026年秋発売予定の新ブランドを準備中。

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