- CHALLENGE REPORT
現実と仮想空間の融合!「XR」を活用した新たな映像表現への挑戦
「XR(Extended Reality)」とは
「XR(Extended Reality)」とは、現実世界と仮想世界を融合するテクノロジー全般のことを差しており、VRやARなどもその一部と言えます。『TBS Tech Design Lab』では、主にLEDウォールとバーチャルを組み合わせることで、深い没入感がある世界を創ることを目指し、日々挑戦を重ねています。
XR最大の特徴は、バーチャル演出をよりリアルに見せることができるという点です。
例えば、従来のクロマキー撮影の場合、透過物が使用出来ないことや、照明や服装に色々と制限がありますが、XRだとその制限はなく、照明を夕方のようにしたり、CG演出に合わせて点滅させたりと、照明との連動などを組み合わせることでより演出や表現に幅を持たせることができるのです。
現地にいるかのような映像表現
記憶に新しい2022年北京冬季オリンピックでは、「XRステージ・東京」と題し、メインMCは赤坂のスタジオにいる状態にもかかわらず、現地で撮影した高解像度の360°映像をバーチャルと融合することで、現地にいるかのような映像表現を目指しました。
より新しい視聴体験、クオリティの高い映像表現を追い求め、TBSアクトが確立した、実際の電飾とCG内の電飾をDMX信号で連動させる技術「3Dイルミリンク」を活用した演出や、Unreal Engineを使用したCG・演出制作、カメラ連動によるLEDへの映像描写など、各セクションが密に連携することで、現地の臨場感やカメラワークを再現した高クオリティの映像を視聴者にお届けすることが出来ました。
CG合成前の実物セットとLEDを使用したスタジオ
LEDに映像を投影し、その周りをバーチャル合成した完成版
TBSでは、今回の施策を通して培ったノウハウやスキルを活かし、スポーツ番組以外の各ジャンルでも、XR演出を使用したコンテンツ制作を実現できるように、引き続き挑戦を続けていきます。