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史上初の日韓合同アイドルバンドプロジェクトを勝ち抜いたHi-Fi Un!cornの歩み

TBSは、3月14日から開催された、国内最大級のファッションとデザインの祭典「TOKYO CREATIVE SALON 2024」に参加しました。イベント内では、TBSが誇るクリエイター陣がトークセッションを行う「Creative Talk Stage コンテンツクリエイターズセッション」を開催。

3月20日には、K-アイドルバンドHi-Fi Un!cornと、プロデューサーの駒塚英人によるトークセッションを実施しました。史上初の日韓合同バンドオーディションを経て、プロデューサーとアイドル二人三脚で邁進してきた中での喜びや苦悩を振り返りました。この記事では、イベントの内容を一部公開します。

世界で活躍するアイドルバンドを目指して

Hi-Fi Un!cornは昨年11月発売の2ndシングル『U&I』がSpotifyバイラルチャートをはじめ、さまざまな音楽チャートで1位を獲得し、ドラマ『君には届かない』の主題歌に起用されるなど、早くも快進撃が始まっています。皆さんは実感がありますか?

テミン あまり実感はなかったですが、僕たちはコンビニが大好きで、毎日行くんですけど、そこで『U&I』が流れていたときは本当に嬉しかったです。

ヒョンユル CNBLUE先輩が日本でライブをしたとき、打ち上げをしていた居酒屋で僕たちの曲を聴いたよって連絡してくれて、すごく嬉しかったです。

駒塚さんは、このプロジェクトをメンバーの皆さんとともに、0から歩んできたんですよね。

駒塚 今回は史上初の日韓合同アイドルバンドプロジェクトということで、企画からオーディション番組『THE IDOL BAND:BOY'S BATTLE』のプロデューサーとして携わらせていただいております。現在もTBSのHi-Fi Un!corn担当ということで、皆さんと歩ませていただいておりますし、何よりHi-Fi Un!cornの大ファンです。

このプロジェクトはどんな思いで生まれたのでしょうか。

駒塚 日韓合同で世界基準のアイドルバンドを生み出したいという思いからスタートしました。昨今、韓国発のアイドルグループが世界中で人気を博していますが、ダンスグループが多いのかなと思っています。一方で、日本でも韓国でもバンドは非常に人気があるので、世界で活躍するアイドルバンドを作ろうと、芸能事務所のFNCさんと韓国放送局のSBSさんとタッグを組んでプロジェクトを立ち上げました。当初期待していた以上に素晴らしいアイドルバンドが結成されて、我々も本当に嬉しいです。

オーディションの参加者は1軍、2軍に分けられ、それぞれ即席バンドを組んだそうですね。いかがでしたか?

ミン 1軍の人はプロデューサーさんがアドバイスをくれるんですけど、2軍は全部自分で考えないといけないので、それが大変でした。

シュウト だから2軍は話し合いも多く必要とされるんですよ。でも、そこでたくさんのコミュニケーションを取れたから、成長することができたんじゃないかなと思いますね。

ギユン 2軍でパフォーマンスを褒められたときは嬉しかったです。成長もできたので、今になってよかったなと思っています。2軍の経験がないヒョンユルとテミンより僕の方が強いと思います(笑)。

駒塚 この構成を考えられた方は天才だなと思いましたね。数あるオーディション番組の中でもこのシステムはこれまでなかったかなと思うので、参加者の皆さんにとっては結構過酷だなとは思いつつも、視聴者の立場としては楽しませていただきました。

オーディションには日本人と韓国人が参加し、言葉の壁もあったと思いますが、そのコミュニケーションはどうしていましたか?

ギユン 少しありましたが、勉強はずっとしていましたし、シュウトも韓国語で頑張って話してくれてたのでよかったです。LINEでお互いの心を確認できたのもよかったですね。

シュウト LINEに翻訳機を間に入れて、ギユンくんは韓国語、僕は日本語で送ったら、お互いに意思疎通もできるので、最初のうちはそうやってコミュニケーションしてました。

Hi-Fi Un!corn・福嶌崇人

オーディション本選の舞台は韓国、共同生活で生まれる仲間との絆

韓国での暮らしぶりはいかがでしたか?

シュウト 僕は楽しかったという思いが一番でしたね。きついときもありましたが、みんなと一緒になんとか壁を乗り越えてきたし、日本語でコミュニケーションをとれる日本人メンバーがいたのも大きかったです。韓国語は専門学校で少し学んでいましたが、郷に入っては郷に従えという感じで、現地で身につけていきました。

テミン 当初は日本語が全然わからなかったけど、シュウトは韓国語が上手なので、最初の頃はずっと韓国語で喋っていました。今は僕たちが頑張って日本語を勉強していて、少し日本語が喋れるようになりました。

メンバー間ですれ違いはありましたか?

ヒョンユル いや、全くありませんでした。

ギユン でもミンくんがよく体調を悪くして、練習を欠席していたので、本当に心配しました。でも体調が治って戻ってきたときに、少し練習しただけでこんなに上手なのかとびっくりしました。ミンくんは天才ですね。

ミン ありがとうございます。今はメンバーと一緒に運動もして、ごはんをいっぱい食べて、元気です。心配しないでOK!

Hi-Fi Un!corn・ホ・ミン

確かにプレッシャーもありますし、環境に慣れるのも大変ですよね。オーディション中にプロデューサーの方に言われて印象に残っていることはありますか?

ミン 僕は準決勝ラウンドのとき、CNBLUEのドラム担当ミンヒョク先輩に「ドラムを叩くだけじゃなくて、歌いながらドラムで表現できるように叩きなさい」と言われました。ミンヒョク先輩、ありがとうございます。

テミン 僕たちが優勝した日、FTISLANDのドラム担当ミンファン先輩が僕にお祝いの連絡をしてくれました。特に、「今の気持ちを忘れないで」と言ってくれたのが印象的で、本当にありがたい言葉でした。

デビューが決まった瞬間はどんな気持ちでしたか?

ギユン 僕はデビューできる自信がありました。予選のときからボーカルならテミン、ギターならヒョンユル、ドラムならミン、日本人のメンバーならシュウトだったらいいなと思っていたので、実際にこのチームになったときは、優勝できると確信していたんです。

ヒョンユル 本当にプロの世界に入るんだと思うと、怖さが半分、もう半分は、一生懸命頑張ろうというドキドキでした。

シュウト あのときは本当に夢のような気分でしたね。

Hi-Fi Un!corn・ソン・ギユン

『オールスター感謝祭』やドラマ『Eye Love You』で活躍するメンバーも

デビュー後、さまざまな現場で活躍されていますが、印象に残っているお仕事は?

テミン 僕はどの活動も全部楽しかったですが、やっぱり初のワンマンライブが一番印象に残っています。ファンの皆さんの前で歌うのが初めてだったから、ファンの皆さんの顔を見ながら歌うのがこんなに幸せとは思いませんでした。

シュウト 僕もたくさんありますが、『オールスター感謝祭』に出演できたのが本当に印象に残ってますね。僕はマラソンに出させていただいたんですけど、最初の方でトップ5に入っていて、それを見た地元の家族や親戚、友人たちから連絡がたくさんきて、テレビの影響力の大きさを改めて感じました。

駒塚 『オールスター感謝祭』の1ヶ月ぐらい前からしっかりトレーニングされていて、実際のコースも下見で走ったりしてましたよね。すごい努力家だなって我々も感動しました。

シュウト 心臓破りの坂は走れなかったですが、その周りを走って練習したりしましたね。

ヒョンユル 駒塚さんも一緒に走ってくれましたよね。

駒塚 自分もある程度走れるかなと思っていましたが、2人は想像以上に速くて、途中まではついていけたものの、後半からはずっと歩いてましたね。こういう努力家なところが、今のHi-Fi Un!cornの強さの秘密の一つだなと感じます。

Hi-Fi Un!corn×駒塚英人

ヒョンユルさんは、ドラマ『Eye Love You』に出演されていましたが、いかがでしたか?

ヒョンユル 撮影は楽しかったけど、オンエアを家で見たときは少し恥ずかしかったです。一番最初に出てきて、「え、今出るの?」とびっくりしました。日本のテレビドラマの中に自分がいるのが本当に不思議で、光栄でもありました。

韓国人メンバーの皆さんは、日本語がどんどん上達されていますね。

ヒョンユル 毎日会社で勉強しているし、自分で知らない単語があったら携帯にメモしておいて、時間があるときに見ながら覚えています。あとは、シュウトとコミュニケーションをするから徐々に上達していると思います。でも全然まだまだですね。

テミン 僕は日本語の歌詞を覚えるのが一番難しかったですが、シュウトにいつでも質問ができるから、教えてもらいながらやってるうちに、今では日本語で歌うのが好きになりました。もっとペラペラになりたいですけど、まずは簡単な単語から頑張ります。

Hi-Fi Un!corn・キム・ヒョンユル

現在は日本で共同生活中。今後はさらなる海外展開を目指す

現在、皆さんは日本で共同生活しているそうですが、家事の分担は?

ヒョンユル 僕は料理担当です。でも、僕の誕生日のときは、みんながサプライズでわかめスープを作ってくれて感動しました。韓国では誕生日にわかめスープを飲む文化があるんですよ。

ほかにはローテーションで床やお風呂の掃除、ゴミ出しなど。シュウトは洗濯が好きだから、いつも洗濯をしてくれています。

シュウト 僕は匂いにこだわっているので、柔軟剤を使うとか、脱水やすすぎの回数にもこだわりがあるんです。最後に愛情も入れています。時間があるときは5人でスーパーに行ってます。各自でお肉やお魚を取りに行くと、早いんですよ。

メンバーで喧嘩することはありますか?

テミン ないと思います。シャワーの順番や、皿洗いする人を決めるときは、いつもじゃんけんしているので。でもいつも僕は負けます。勝率が最近悪いです。

Hi-Fi Un!corn・オム・テミン

韓国人メンバーの皆さんは、日本での生活には慣れてきましたか?

ギユン 慣れました。最初は店で買い物もできなかったですが、今は注文もできます。ピザのトッピングも選べますよ。チーズが入っている耳が好きなんです。

ヒョンユル 僕も最初は写真があるメニューしか注文できなかったですが、今は漢字もカタカナも読めるようになってきたので、全部注文できるようになりました。

駒塚 本当に立派ですよね。共同生活は結構大変なこともあるだろうなと思いますけど、皆さんの話を聞いてると楽しそうで、羨ましくもあります。

TBSとして、Hi-Fi Un!cornの今後の展望をどう考えていますか?

駒塚 TBSとして、これからもHi-Fi Un!cornを全力で応援していきたいと考えております。TBSの強みの一つは発信力だと思うので、音楽番組はもちろん、バラエティ番組に出演したり、ドラマの主題歌にも起用させていただいたりと、より多くの人にHi-Fi Un!cornの魅力をお伝えできるよう全力で頑張っていきたいと思っています。Hi-Fi Un!cornはTBSで放送したオーディション番組がきっかけで誕生しましたが、TBSに限らず他局の番組にもどんどん出ていただいて、世界に羽ばたいてほしいですね。

Hi-Fi Un!corn

Hi-Fi Un!corn
Hi-Fi Un!cornはTBS×韓国放送局SBSグループ×FNC ENTERTAINMENTによる日韓合同大型プロジェクト『THE IDOL BAND:BOY’S BATTLE』で優勝した、日本人1人、韓国人4人からなる5人組アイドルボーイズバンド。昨年6月にDebut Digital Single「Over the Rainbow」で日韓同時デビューをはたし、同年11月に発売した2nd Single「U&I」はドラマストリーム『君には届かない。』の主題歌になった。さらに、今年1月からは「U&I」を引っ提げた初のライブツアー「Hi-Fi Un!corn 1st Livehouse Tour ~U&I~」を行い、4月には追加公演も開催。いずれも成功を収めた。

駒塚英人
2022年2月キャリア入社(2005年新卒)
総合編成本部DXビジネス局DX戦略部にて、国内有料配信(SVODサービス)を担当。その他、TBSグループのコンテンツ価値を無限大に拡げるべく日々取り組んでいます。

※記事の内容は3月20日開催の『Creative Talk Stage 「0」から「1」が生まれるまで~K-アイドルバンドHi-Fi Un!cornの誕生~』で取り上げられた内容をまとめています。

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