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メーカーからTBSへ転職!TBSグロウディア・武田拓哉が語る、ICT局で働く魅力

TBSでは、中途社員も多数活躍しています。TBSグロウディアの武田拓哉もそのうちの一人です。現在、ICT局で活躍している彼は、なぜTBSに転職してきたのでしょうか。TBSへ入社するまでの道のりや、仕事の魅力、TBSを志望する若者に向けたアドバイスを聞きました。

宇宙飛行士・秋山豊寛に憧れ、宇宙に関わる仕事を目指すも…

2009年にTBSへ中途入社した武田さん。新卒の頃は何をされていましたか?

武田 僕は就職氷河期と言われていた2000年に社会人になり、東芝のソフトウェア会社でシステムエンジニアとして働いていました。電波を扱う会社だったので、航空管制や防衛省のほか、放送部門があり、そこに所属していました。

元から放送システムに興味があったんですか?

武田 いや、高校生の頃、日本人初の宇宙飛行士の秋山豊寛さんをテレビで見て、将来は宇宙(ロケットや人工衛星)に関わる仕事をしたいと思っていました。そのために大学は工学部の電気電子工学科に進学し、大学院では東芝と人工衛星の姿勢制御に関する共同研究を行いました。それが楽しかったので、修了後は東芝のソフトウェア会社で人工衛星の解析に関わる仕事をする予定でした。「社会人になっても宇宙の研究ができる!」と思っていましたが、修了する直前に「宇宙採用は厳しい」と連絡がきて…。というのも、当時の日本はロケットの打ち上げを立て続けに失敗していて、マスコミ含め、「もう日本の宇宙産業は終わった」と言われていました。だから、宇宙部門の採用が流れてしまい、代わりに放送部門に配属されたんです。

具体的にどんな業務内容でしたか?

武田 当時はちょうど地デジ切替えの波が来ていて、一気にシステムを買い替える時期でした。僕は話すのが得意な方なので、日本全国約35局に足を運び、システムの説明やカスタマイズの話を聞いて対応するよう任されました。普通は営業さんが担当するイメージがあると思いますが、技術的な質問をされると「持ち帰ってSEに聞いてからお答えします」という対応になってしまう。僕はプログラムが書けたので、簡単なものならその場でイメージできるし、どの程度の工数がかかるかわかるからすぐに見積もりを出せました。だから重宝されたのだと思います。

学生時代にやっていたことと業務内容にギャップがありますね。

武田 学生時代は研究でシミュレーションをやっていましたが、仕事ではプログラミングをやっていました。ほとんど経験がありませんでしたが、当時は就職氷河期でしたから、ここを逃したらもう仕事がなかったですし、周りには就職できない子もたくさんいたので、必死に勉強しました。そのおかげで、システムの導入から運用まで関わることができたので、すごく良い経験をさせていただいたと思います。

TBSグロウディア・武田拓哉

持ち前のコミュニケーション力を発揮し、TBSで担当するシステムは40個以上

前職で活躍されていたにもかかわらず、TBSに転職したのはなぜですか?

武田 地デジ切替えの波によってこの2年で日本全国の局が更新することになりましたが、通常、システムの更新は年間5局程度しかありません。つまり、地デジの波が終わると、もうシステムはしばらく更新しなくなりますよね。だから、次は防衛省の仕事をしてほしいと言われていました。でも、放送局の仕事をしたかったんです。すると、当時、たまたま東芝からTBSサービス(現TBSグロウディア)に入った先輩がいらっしゃったので、その方に転職の相談をしました。そしたら、ちょうどシステムエンジニアのような人材を募集していたので、採用試験を受けて今に至ります。

僕が最初に憧れていたのは宇宙飛行士の秋山さんですが、彼はTBSの記者でした。だから何か縁があって自分もTBSに落ち着いたんだろうなと感じています。

入社した当初の様子はいかがでしたか?

武田 僕が転職したのは、2009年1月でした。中途半端な時期でしたし、今のように社内報が充実していなかったので、各部署の現場の人たちは僕のことをぼんやりとしか認識してなかったと思います。だから、各現場へ足を運び、対面で挨拶しに行きました。直接顔を売って、信頼関係を足で稼いだんです。

TBSは異動が多いので、担当した人が異動先で困っていることがあると、僕に相談してくれました。今度はその隣の部署が困っていることがあると、その人も僕に相談してくれる。そうやって広がっていき、気付いたら40個のシステムを担当するようになりました。

そんなにたくさん仕事を抱えていたら、苦労も多そうですが…

武田 全然苦ではありません。コミュニケーションをとるのが好きだから、困ってる人がいれば助けたいし、うまくいったら嬉しい。「ありがとう」と言われたらさらに嬉しいです。おせっかい焼きなのかもしれませんね。

コミュニケーションをとるのが得意なのは元からですか?

武田 そうだと思います。学生時代からクラス会や飲み会を開く幹事役をずっとやっていますね、コロナ禍前は局内の宿泊型レクリエーション幹事や赤坂いも煮会も開催してました。元からそういう性格だから、たまたまこの仕事が向いているんでしょうね。自分ではわかりませんが、「コミュニケーションモンスターだね」と言われたことがあります(笑)。

TBSグロウディア・武田拓哉

ニッチなシステムを扱えるのは、テレビ局ならでは

ICT局ではどんな人材を求めていますか?

武田 デジタル系の人材と言いたいところですが、人が好きでコミュニケーション能力がある人がいいと思います。部署内には文系の方もいるので、プログラムを書いたことがないという人でも構いません。

もちろん、デジタルに明るい人は強いですよ。その場で作業工数などを出せるので、見積もりができますし、逆にシステムベンダーから出された見積もりが適正価格か判断もできますから。でもそれは業務を通して経験を積めばいいと思います。この仕事は喋れてナンボなので、プログラマーとしては優秀な人でも、話せないと困ってしまうかもしれません。

ICT局の仕事の魅力をどう感じていますか?

武田 テレビ局のシステムは他の企業では扱っていないものも多いので、おもしろいし、ある意味で穴場だと思います。例えば、名刺管理のシステムや年賀状ソフトなどは広く一般的に売られていますが、営放システムは日本で130社ぐらいしか入れてないんですよ。だから、わからないことがあっても他社に聞けないという悩みはあります。でもそれをおもしろがってできる人には魅力的ですし、ニッチなシステムを扱えるのは楽しいですよ。考え方次第だと思います。

正直、ICT局は売上に直接貢献できる部署ではないかもしれませんが、TBSで働く人のインフラ部分を支えられる、縁の下の力持ちのようなポジションが性に合う人には魅力的だと思います。

武田さんのように、TBSでシステム関連の仕事をしたいという人にアドバイスをお願いします。

武田 今話題のChatGPTなどのAI、クラウドサービスなどいろいろなツールに触れておくと、放送と組み合わせてさらにおもしろいものができると思うので、今何が話題になっているのか、常にアンテナを張っておいてほしいです。

TBSグロウディア・武田拓哉

武田拓哉
山形県山形市出身、国立の大学院工学研究科を修了後、2000年東芝のソフトウェア会社に入社し、放送設備システムの開発に従事、地デジのタイミングもあり日本全国行脚し、2009年TBSサービス(現TBSグロウディア)に入社し、TBSテレビのシステム担当として40を超えるシステムを担当。4年前に始めたヨガを日課とし、心と身体を整えている。

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