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「番組企画と現代アートは似ているのかも」テレビ×アートの視点:TBS藤井健太郎

2022年7月、TBSグループは現代アートのスタートアップ「The Chain Museum」への出資と業務提携を締結しました。アートをコンテンツクリエイティブのヒントとして、知育教育・人材開発・まちづくりなどにつなげる狙いがあります。早速、社内で現代アート推進プロジェクトを始動し、今後様々な施策を行う予定です。
「The Chain Museum」とのタッグを記念し、現場で活躍する社員3人に「アート」をテーマに、番組制作との関係性などを語ってもらいました。初回は、「水曜日のダウンタウン」の総合演出、藤井健太郎の話をお届けします。
 

アートを身近に置いている?
藤井 音楽が好きだったので、音楽からアートに興味を持つことが多かったと思います。CDやレコードのジャケットだったり、音楽絡みのアートワークから興味を持って、そのアーティストの別の作品にも興味を持つとか。
あとは、昔からフィギュアも好きだったのですが、それも音楽ものやキャラクターものから、徐々にアート色の強いものまで範囲が広がっていった感じです。


番組づくりとアートワークについて
藤井 番組のジャンルにもよるとは思います。バラエティだとそこまででもないのかなと個人的には思うんですけど。ドラマやドキュメンタリーなどでビジュアル的に洗練されていることがコンテンツのクオリティに直結しがちなものに関しては、割とデザインは大事かなと。
自分の番組でも、アートワークは番組作りにおいてメインで大きく関わってくるものではないですが、「せっかくおもしろいのに、デザインがダサいな」って番組を見るとちょっと残念な気持ちになるので、そう思われないように…おもしろさを最優先しつつ、そのオマケとして少し気にしておきたいな、という感覚です。
近年のバラエティ番組で、とくにアートワークが優れていると感じたのは『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)ですかね。やっていることがシンプルな「大喜利」なだけに、番組にとってデザインがとても重要なポイントになっていると思います。


現代アートから受ける影響とは
藤井 現代アートは作品としての芸術性にプラスして、見せ方や表現の仕方も面白いことが多いので、番組の企画と少し似ている部分があるのかなと思います。「これがこう活きました」とまではっきりとは言えないですが、アイディアの源になる時はあるかも。そういう可能性を感じています。


TBS×The Chain Museumをどう思う?
藤井 特にものを作る部署にいる人にとっては何かのヒントになる可能性はあると思います。職業柄、一般的なアートに限らず、これいいなと思ったものは「番組のアートワークとかに使えるかな」「デザインに落とし込めるかな」と考える癖がついているので、おもしろいものに触れる機会が、社内やコンテンツ、赤坂の街で増えるといいですね。
 

藤井健太郎
2003年入社、コンテンツ制作局バラエティ制作三部。『リンカーン』『ひみつの嵐ちゃん! 』などのディレクターを経て、『クイズ☆タレント名鑑』『テベ・コンヒーロ』などを演出・プロデュース。現在は『水曜日のダウンタウン』『クイズ☆正解は一年後』『オールスター後夜祭』の演出を担当。


■The Chain Museum
https://t-c-m.art/

 

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