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たとえ偽善だといわれようが、 SDGsを発信することはメディアの役割だと思う

番組スタート時から「世界くらべてみたら」のプロデューサーを務める田崎真洋さん。その仕事内容は「自由」だと言います。
何をやるかは自分次第
田崎 自分で企画を決められるし、取材に同行することも、編集することもできる。何をやるかは自分次第。意志があれば何にだって挑戦できる環境です。自分は大学時代にキノコを研究していたので、理系分野に興味があります。昨年はJAXAに企画を持ち込んで、宇宙飛行士の星出彰彦さんが、宇宙ステー ションで世界各国の宇宙食を食べ比べてみるという企画を実現しました。
田崎 「世界くらべてみたら」のキャッチコピーは「みんな違って、だいたい一緒」。世界各国の文化や風習、価値観の違いを紹介し、優劣をつけずにそれを認め合い、楽しむというコンセプト自体、SDGsが目指す世界と親和性が高いと言えます。
『地球を笑顔にするWEEK 2022 春』では、ガーナのスラム街に捨てられた廃材を使ってアートを生み出す長坂真護さんに密着しました。彼が番組のために作ってくれた作品は『世界を笑顔にする広場』にも展示し、その横には番組出演者の外国人と一緒に世界各国の遊びを体験できるコーナーを設けました。たくさんの子どもたちが集まってく れて、外国人や異文化とじかに触れ合える場を作れたことは本当に良かった思います。
最も関心があるSDGsのテーマは?
田崎 「教育」です。質の高い教育を子どもたちに提供することは、平和や貧困などとも密接に関わっています。子どもたちが笑顔になれる世界は、SDGsの目標達成の象徴ではないでしょうか。
SDGsを発信する際の試行錯誤は尽きない
田崎 発信者である自分がSDGsを実践できているかというと、自信がありません。そもそも、テレビ局として大量の電力を消費しているのに『何がSDGs だ』という意見があることも理解しています。でも、そういう後ろめたさを捨てて、たとえ偽善だといわれようが、SDGs を発信していきたい。それは、全国に同時性をもって情報を届けられるメディアとしての役割だと思います。
Profile / Masahiro Tazaki 2009 年入社。「はなまるマーケット」のアシスタントディレクターなどを経て、 2017年の立ち上げ時より「世界くらべてみたら」のプロデューサーを担当。 企画や取材同行、将来を見据えた番組の方針づくりなど、番組制作全般に携わっている。
本インタビューはTBS×SDGsのすべてが詰まった冊子「地球を笑顔にするSDGs ACTION BOOK 2022」に収録されています。