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『プロ野球ファーム日本選手権2026』や『SASUKE甲子園』など若手応援番組が多数!スポーツ番組にBS-TBSが込める思いを担当者が語る

BS-TBSは、2026年10月3日(土)・4日(日)に静岡県のしずてつスタジアム草薙(静岡草薙球場)で開催される『プロ野球ファーム日本選手権2026』の準決勝・決勝の全3試合を試合終了まで完全生中継します。
本大会は、ファームのチームによる日本一決定戦です(※ファーム:プロ野球の2軍にあたる育成組織・下部リーグ)。今年から大会史上初の3地区制で行われることになり、準決勝は「北海道日本ハムファイターズ vs 福岡ソフトバンクホークス」、「横浜DeNAベイスターズ vs 読売ジャイアンツ」の試合が行われます。
こちらの大会をBS-TBSで生中継するのは、今回が初めてです。生中継に至るまでの経緯や見どころのほか、『バレーボールネーションズリーグ』や『SASUKE甲子園』、『ジャパンラグビー リーグワン』などの制作エピソードについて、編成プロデューサーとして放送に携わる、BS-TBSコンテンツ編成局スポーツ推進部の中村耕太郎に話を聞きました。
若手選手だけじゃない!さまざまな選手が出場する、ファームリーグならではの熱い戦いに注目

2026年、BS-TBSで初めて『プロ野球ファーム日本選手権2026』を放送することになりました。まずは、その経緯と中村さんの役割を教えてください。
中村 BS-TBSは、日本プロ野球(NPB)のファーム・リーグのオールスターゲーム『プロ野球フレッシュオールスターゲーム』を毎年放送しているほか、過去には野球日本代表である「侍ジャパン」の4大会(女子・U-15・U-18・U-23)を放送したこともあるなど、若手野球選手の皆さんを長年応援してきた経緯があります。そんな中、『プロ野球ファーム日本選手権』の中継に関するお話をいただいたため、この度、挑戦することになりました。
僕は編成プロデューサーとして大会に携わっています。予算管理のほか、番組の方向性を決めたり、多くの人に見てもらえるようプロモーションを考えたりすることが主な業務です。普段は野球とバレーボール、『SASUKE甲子園』に加え、単発でラグビーやゴルフの中継を担当しており、11月頃までは各中継があるので、スポーツが盛んな時期は繁忙期です。
中継において、見せ方でどんな点にこだわっていますか?
中村 『プロ野球ファーム日本選手権』は2026年から大会方式が変わりました。これまでは2リーグ制(イースタン・リーグとウエスタン・リーグ)で、それぞれのリーグを制した優勝チーム同士が試合を行っていましたが、今回は東・中・西の各地区優勝チームに加え、各地区2位のうち最高勝率の1チーム(ワイルドカード)を加えた計4球団によるトーナメント制になりました。
10月3日(土)に ファーストステージ2試合(準決勝)、4日(日) にファイナルステージ(決勝)を放送予定です。この形式の変更点について、番組内で丁寧に伝えられるように力を入れています。
大注目の準決勝は、「北海道日本ハムファイターズ vs 福岡ソフトバンクホークス」、「横浜DeNAベイスターズ vs 読売ジャイアンツ」のカードに決まりました。
出場する選手には若手の方も多くいらっしゃいます。視聴者の皆さんに選手一人ひとりのことを知っていただくため、選手の情報も丁寧に伝えていく予定です。そのため、ファーム・リーグの公式戦全日程が終了する9月27日(日)に出場チームが正式決定してから、制作チームにはすぐに選手の取材へ行ってもらいました。
当日は、J SPORTSさんでも放送するため、映像面では互いに協力しながら中継していく予定です。このように、野球や他の競技の中継において、他社と手を組むことはよくあります。
本番を迎えるにあたって、苦労したことは何ですか?
中村 今大会は屋外で行われるので、悪天候で中止になった場合の番組編成を考えることに苦労しました。例えば、準決勝の第1試合後に雨が降ってしまったら、第2試合は本来は決勝戦を放送予定だった翌日に放送し、決勝戦はさらにその翌日放送することになります。その場合は月曜日に放送予定の番組が休止になるので、事前にさまざまなパターンを考え社内調整をしなければなりません。
さらに、試合の延期や開始時間に関しては弊社だけでは決められず、NPBさんとの調整も必須です。そのため、各所と丁寧にやりとりしながら進めています。
大会の放送を楽しみにしているファンの方に向けて、見どころを教えてください。
中村 この大会は、若手選手を応援したいという思いを込めて、「未来につながる、もう一つの頂上決戦」というキャッチコピーを掲げています。出場選手は若手が多く、将来的には侍ジャパンとして活躍する方もいるかもしれません。そうした有力選手を今のうちからチェックできることは見どころの一つだと考えています。
一方、けがやコンディションの不良など、さまざまな理由で2軍に所属している中堅・ベテラン選手もいます。彼らはこの大会での優勝を目指しているのはもちろん、1軍はクライマックスシリーズと日本シリーズを控えているので、今大会での活躍をきっかけに1軍に返り咲くことを狙っています。非常に熱い戦いが見られるはずなので、ぜひご注目ください。

イチロー選抜や『ネーションズリーグ』『SASUKE甲子園』多様なスポーツ番組を放送!
BS-TBSでは、9月13日(日)に『高校野球女子選抜 vs イチロー選抜 KOBE CHIBEN』を放送しました。この番組にも、編成プロデューサーとして携わられたそうですね。
中村 はい。イチローさんは後進の指導に力を入れていて、その一環として毎年、高校野球女子選抜と試合をされています。イチローさんの引退後のご活躍は、これまでTBSテレビが長年取り上げてきました。この企画が始まった当初はTBSスポーツのYouTubeチャンネルで配信していましたが、それだけではもったいないということで弊社で高校野球女子選抜との試合を放送することになったのです。
この大会は、試合に本気で挑むイチローさんが見どころです。ご本人もインタビューなどで「勝って当たり前。絶対に手加減はしない」とおっしゃっていて、全力で戦っています。野球ファンにとって、非常に魅力的な大会だと思います。
当日は開催地となった東京ドームに行かれたそうですね。いかがでしたか?
中村 当日の東京ドームには、約2万5千人もの観客が詰めかけ、内野席は満員で熱気に包まれていました。今回、現場で最も強く感じたのは、このコンテンツが持つ「2つの本気」です。 一つ目は、イチローさんが「本気」で女子選抜に勝ちにいっていること。事前練習も含めて一切の妥協を許さない姿勢は圧巻でした。 二つ目は、イチローさんが女子野球を「本気」で応援し、広く知ってほしいと願っていること。だからこそ、ただのお祭りではなく「本気」で戦う真剣勝負の場にしているのです。
今回、試合直前のイチローさんのブルペンでのピッチング練習に立ち会いました。そこで目の当たりにした「超一流」が試合に向けて行う準備、そしてオーラはすさまじく、簡単には近付けないような張り詰めた空気が漂っていました。それだけ本気でこの試合に臨んでいるのだと、肌で感じた瞬間でした。

バレーボールも担当されていますが、2026年の『バレーボールネーションズリーグ』で印象に残っていることを教えてください。
中村 弊社は『バレーボールネーションズリーグ』の海外ラウンドの中継をしました。フランスラウンドは6月下旬に開催されましたが、その頃、現地は酷暑で気温40度を超えていたそうです。しかし、フランスには冷房文化がないため、体育館にも備え付けの冷房がありませんでした。そのため、現地スタッフから「もしかしたら開催できないかもしれない」と連絡がありました。中止になった場合の番組編成を考えなければならず、戦々恐々としながら連絡を待っていたところ、スポットクーラーの設置に加え、「定期的に水分補給をする」などの特別ルールのもと、開催されることになりました。無事に中継できて一安心でしたが、選手の皆さんは大変だったと思います。
12月に放送予定の『SASUKE甲子園2026』にも携わっているそうですね。
中村 はい。『SASUKE甲子園』は、これまでは高校生3人1組のチーム戦で戦っていましたが、今年から個人戦で「SASUKE」本戦出場を争う形に変更しました。さらに2026年はこれまでよりも、TBSテレビで放送される『SASUKE』本選の1stステージに似たセットにしようと考えています。
『SASUKE甲子園』は、高校生ならではの爽やかなスポーツマンシップが見どころです。自分が負けたとしても、ライバルを純粋に応援する姿は見ていて心が洗われるような気持ちになります。今年も全力で競技に挑む姿や思わず涙するシーンなどが見られるはずです。どんなドラマが見られるのか、ぜひ楽しみにしていてください。

TBSテレビへの出向で得た知識と人脈で、より良いコンテンツ作りを目指す
ところで、中村さんはどんな経緯でBS-TBSに入社されたのでしょうか。
中村 小学3年生から大学まで、学生時代はずっとラグビーに打ち込む生活をしてきました。社会人になった現在も続けているほど、ラグビーをはじめとするスポーツに興味があり、同時にテレビ番組も好きでよく見ていたため、テレビ局を中心に就職活動をしていました。
そんな中、BS-TBSで放送していた7人制ラグビーの大会をたまたま見て、この会社ならラグビーとテレビの仕事をどちらもできると思ったのがきっかけで入社を志望しました。
入社後はどのようなキャリアを歩んでこられてきましたか?
中村 入社後は営業に配属され、デスクで売上管理をしたり、クライアント営業をしたりといった業務を約8年担当していました。クライアントや世の中が求めているものを番組に落とし込む方法を考える力や、社会人としての基本的なマナーが身についたので、必要な経験だったと捉えています。ですが、どうしてもスポーツに関わる業務をしたかったので、希望を出して現在のコンテンツ編成局スポーツ推進部に異動しました。
弊社のスポーツ推進部はあくまでも「編成」のため、制作を担うことはありません。しかし、スポーツ番組の制作経験がないまま編成業務を行うのは難しかったため、制作現場を経験するためにTBSテレビのスポーツ局へ出向することになりました。
出向時に担当した業務を教えてください。
中村 出向後、すぐに担当したのは『アジア大会』です。制作に携わるのが初めてだったので、ADとして参加しましたが、当時の僕はすでに30歳を超えていて、同僚となるADは若い人たちばかりでした。ですが、そのときに出会った皆さんとは今でも関わりがあるので、良いご縁ができてありがたく思っています。
『SASUKE』もAD兼プロデューサーとして携わりました。『SASUKE』はまず、現場で見たセットの規模感がすばらしく、美術スタッフの皆さんのすごさを実感しました。また、挑戦者の皆さんの熱意にも圧倒され、「本当にこの競技に人生をかけているんだな」と間近で実感できたのは、良い経験となりました。
番組イベントの業務にも携わりましたが、日本各地に『SASUKE』ファンの方がいらっしゃるんだと知って、改めてコンテンツの力に驚かされました。『SASUKEツアー in 沖縄』に同行した際は選手の方たちとも接する機会がありましたが、皆さんとても紳士的ですてきな方ばかりでした。
特に印象的だったのは、『世界陸上』です。BS-TBSもダイジェストを放送したので、弊社側のプロデューサーとして参加し、現場にも行かせていただきましたが、規模の大きさに圧倒され、非常に多くの学びがありました。これほどの世界大会にTBSが主体的に関わっていることに、驚きと誇りを感じました。
出向してよかったことは何でしょうか?
中村 TBSテレビのスポーツ局やTBSスパークルの制作の方と関係が築けたことです。弊社のスポーツ番組の多くはこの2社に制作を依頼しているため、この関係値が非常に重要であり、多くの方と知り合うことができたことは一番の財産だと言えます。
このご縁もあり、2026年3月28日(土)に行われた『ジャパンラグビー リーグワン』を弊社で放送できました。実は、僕がラグビー経験者だと知っているTBSテレビのスポーツ局の方から声を掛けてもらったことがきっかけで放送に至ったのです。ラグビーの中継に携わることが入社当初からの夢だったので、非常に印象に残っています。
中継当日、現場に行ったときは、本当にワクワクしました。制作面も細かい部分まで力を入れ、例えばピッチレベルのところにカメラを入れて、選手同士がぶつかる音や身体の大きさを伝えられるように工夫しました。TBSテレビのスポーツ局には、ラグビー経験者の後輩がいるので、解説を誰にお願いするかなど彼と相談しながら制作したことも非常に有意義な時間でした。
『ネーションズリーグ』のように継続して放送することで視聴習慣が根付くと思うので、ラグビーも今後は継続的に放送できるよう力を入れたいと考えています。

職場の雰囲気を教えてください。
中村 弊社のスポーツ推進部は現在、5名所属しており、うち2名はTBSテレビのスポーツ局から出向中の方です。5名にそれぞれ担当競技があります。皆さん、僕よりも年上ですが、フラットに接してもらえるので気軽に相談できますし、非常に良い関係性で業務に取り組むことができています。
出向時にTBSテレビのスポーツ局で働いていた頃は、僕よりも若手の方が多かったので最初は気を遣われていたように思います(笑)。しかし、皆さんが気さくに接してくれたおかげですぐに打ち解けることができました。制作経験がない状態で出向したので、戸惑った部分もあるかもしれませんが、僕が出向から戻ったときに役に立つだろうという親心で仕事を振ってくれた上司の皆さんにも感謝しています。
また、皆さん非常にスポーツが好きで、学生時代に何かしらのスポーツ経験がある方がほとんどです。経験したことのある競技に関われる場合もあるので、スポーツ経験者にとっては非常に恵まれた環境だと感じています。放送する競技に詳しいに越したことはありませんから。
BS-TBSのスポーツ編成部の今後の展望を教えてください。
中村 『プロ野球ファーム日本選手権』をはじめとする、新しいスターを発掘できるような番組を今後も放送していきたいです。というのも、昨今はスポーツ大会の放送権料が非常に上がっているため、地上波各局スポーツ中継が減ってきている現実があります。その分、弊社はチャレンジングな取り組みをできる環境にあります。さらに、弊社はマルチチャンネルを使うことによって、試合を最初から最後までを放送できるため、新たな視聴者層を獲得すべく、今後も力を入れていきたいと思います。
最後に、就活生にアドバイスをお願いします。
中村 僕が就職活動をしていた頃は、複数の業界を受けることはあまりせず、ラグビーに打ち込みつつ、テレビ業界の研究としてさまざまなテレビ番組を見るなど、好きなことにひたすら熱中していました。好きなものへの愛があった方が面接官に響くのではないかと自分なりに考えていたからです。そのため、時間に余裕がある学生時代のうちは、とにかく好きなことに没頭することをおすすめします。その経験が、社会人になってからどこかで生きてくるはずです。
この仕事の魅力は、スポーツという筋書きのないドラマに関わることができること。例えば、陸上100mの選手はそのたった10秒のために何年間もの努力をして戦っています。その姿を現場で見て感じることができ、さらにそれを映像でお伝えできる、非常にやりがいがある仕事です。スポーツが好きな方は、ぜひ挑戦してみてほしいです。
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中村耕太郎
2014年BS-TBS入社。営業を経て、コンテンツ編成局スポーツ推進部に所属。2023年3月より、TBSテレビ スポーツ局に出向し、『アジア大会』や『SASUKE』、『世界陸上』などを担当。現在は帰任し、『SASUKE甲子園』や『プロ野球ファーム日本選手権2026』の編成プロデューサーを務めている。
