- People
TBS系独占生放送『アジア大会 愛知・名古屋』は“TBSスポーツ史上最長110時間超”でお届け! アンバサダー二宮和也&石川佳純や『VIVANT』コラボで盛り上げる!

2026年9月19日(土)~10月4日(日)の間、愛知県名古屋市および関係自治体(一部広域)にて、『アジア大会 愛知・名古屋』(以下『アジア大会』)が開催されます。この大会は4年に一度、約48億人の頂点を決めるアジア最大のスポーツの祭典。43競技・469種目が行われ、約45の国と地域が参加予定です。一部競技は開会式前に開始し、9月16日(水)よりTBS系列にて独占生放送を行います。
日本での開催は1994年の広島大会以来32年ぶりとなるこの大会の番組総合プロデューサーを務めるのは、TBSテレビの宮崎陽央(あきお)です。大会に向けた準備や取材でのエピソード、競技の見どころなどについて、話を聞きました。
32年ぶり日本開催、110時間超の放送で注目競技をお届け

まずは『アジア大会』がどんな大会なのか、教えてください。
宮崎 約48億人におよぶアジア人の頂点を決める、アジア地域最大級の国際総合スポーツ大会です。この大会で好成績を収めることによって、世界大会への躍進につながります。また、卓球など一部の競技においては、事実上、世界大会と同じ意味合いを持ちます。
43競技・469種目が実施され、そのうちTBSでは『東京2025世界陸上』(以下『東京世界陸上』)で大きな盛り上がりを見せた陸上競技と、『FIFAワールドカップ26』(以下『ワールドカップ』)の記憶も新しいサッカー、『バレーボール ネーションズリーグ2026』(以下『ネーションズリーグ』)が行われたバレーボールなどの球技を中心に放送します。
『SASUKE』をベースにした新種目が採用される近代五種や、アジア地域発祥でオリンピックやパラリンピックでは見られないカバディとセパタクローといった珍しい競技が実施されるところも注目です。こうした競技はハイライト枠などで取り上げようと検討しています。
大会は地上波放送のほか、TVerとU-NEXTでも配信予定です。なお、U-NEXTではマルチアングルで複数の競技を同時に見ることができます。
宮崎さんは総合プロデューサーとして大会に携わっていますが、どんな業務をしているのでしょうか。
宮崎 主な業務は大会の放送スケジュールを組むことと、『アジア大会』の認知を広めることの二つです。今回は地上波合計110時間超えの放送枠を設けていただきました。これは、TBSのスポーツ中継史上最長であり、『東京世界陸上』の約1.5倍の長さです。この枠の中で陸上や球技といった目玉競技をGP帯に放送できるようにしたり、放送時間が重ならないようにしたりと調整していきます。
ただし、日本チームの試合の勝ち上がり状況に応じてスケジュールは臨機応変に変更する必要があります。例えばある競技で決勝戦の中継を予定していても、準決勝でやむなく敗退した場合はその枠で別の競技を放送する場合もあります。放送枠にどのような競技が入っていくのかは事前に複数パターンを用意しています。
さらに、実施する競技数が多いため、どうしても競技時間が重複してしまいます。例えば、サッカーとバスケットボールの試合が重なった場合、地上波ではどちらかの競技しか放送できないため、どちらかの試合が終わった直後に、もう一方の後半戦が続いていたらそこからLIVEでとびのって放送をしようと考えています。これは競技数の多い『アジア大会』ならではの難しさではありますが、視聴者の皆さんがストレスなく楽しめる放送を目指し、日々研究しています。
スポーツ中継において最も大事な「ライブ感」を意識し、アスリートの活躍をできる限りリアルタイムでお届けしたいので、競技の開始時刻に合わせて進行表を微調整するなど、連日細やかなスケジュール調整を行っています。
大会認知を広める一環として、今回はTBSスペシャルアンバサダーに二宮和也さん、TBSスペシャルアスリートアンバサダーに石川佳純さんを起用しています。これにはどのような経緯があったのでしょうか。

宮崎 二宮さんとは『勝つのはどっち? ニノチョコマッチ』というスポーツバラエティ番組のお仕事でご一緒したことがあります。そこでアスリートをリスペクトする姿勢や、相手の話を聞き出すトークスキルの高さを拝見し、オファーさせていただきました。
石川さんは、現役時代に卓球日本代表として『アジア大会』に出場されていました。卓球はどの試合も非常にレベルが高くなることが予想され、その難しさを伝えるには石川さんがぴったりだと思います。また、他局での卓球中継の解説や、雑誌でのアスリートとの対談連載で、取材にとても熱心に臨まれる姿を見ていて、スポーツへの深い愛を感じられました。
こうした点に加え、二宮さんとの組み合わせも考えた上で、石川さんにオファーさせていただきました。
アスリートへ取材するなど、すでにアンバサダーとして活動されている二宮さんと石川さんについて、印象的なエピソードを教えてください。
宮崎 二宮さんは、陸上110mハードルの村竹ラシッド選手へのインタビューに同行した際、話の引き出し方がすごくお上手でした(※『バース・デイ』2026年8月22日(土)放送回)。二宮さんご自身もスーパースターでありながら決して壁を作らず、気さくに接してくださるため、現場には心地よい空気が流れていました。
また、二宮さんが「例えばオリンピックなら陸上選手は100mの10秒に4年間を全て費やしている。その努力をテレビ観戦することで疑似体験し、10秒に全てをかける選手の人生を見ることで、それをみた方は今後の人生で何かを感じることができるはず」とおっしゃっていたことが印象的です。そういった見方もあるんだなと感心させられました。闘うアスリートの姿が、視聴者の皆さんのモチベーションアップにつながったら嬉しいです。
(※二宮さん×村竹選手対談は、こちら)
石川さんは、卓球の張本美和選手へのインタビューが印象に残っています。ご自身も卓球選手として活躍されていたからこそ、張本選手のすごさを理解し、本音を引き出していたのが素晴らしかったです。おふたりが姉妹のようにも見えてほっこりしました。
張本美和選手に取材
レスリングの藤波朱理(ふじなみ・あかり)選手への取材では、タックルを受けていただく場面がありました。実際に体験することで、ご自身とは異なる競技の魅力を実感し、それをご自分の言葉で話していただくことができたので、とても良い取材だったと感じています。
藤波朱理選手に取材
『VIVANT』とのコラボレーションムービーにも注目
ほかに、TBSエグゼクティブアスリートアンバサダーを室伏広治さんが務め、TBSアスリートアンバサダーには各競技のレジェンド12名が就任しました。
宮崎 『アジア大会』では多種多様な競技が開催されるため、特に注目してほしい競技にはアスリートアンバサダーに立っていただきました。また、同じ競技でも例えば男子バレーボールの選手が女子バレーボールについて話しづらいこともあると思うので、男女一人ずつお願いした競技もあります。
『アジア大会』のPRにあたって、日曜劇場『VIVANT』とのコラボが展開されています。これにはどんな経緯があったのでしょうか。
宮崎 『VIVANT』と『アジア大会』、一緒に放送を盛り上げられる施策ができないかと考え、ドラマ制作陣に相談したところ、快諾してくれて実現しました。圧倒的な熱量を持つ『VIVANT』とのコラボで、スポーツにあまり興味のない方にも、『アジア大会』を知ってもらうきっかけになったら嬉しいです。
コラボレーションムービーは『VIVANT』のスポット動画を手掛けている方に依頼しています。『ネーションズリーグ』の放送時に初めて公開したところ、大きな反響がありました。このCMは大会が近づくにつれて複数パターンが展開されるので、ぜひ楽しみにしてください。
コラボレーションムービー第1弾
また、『アジア大会×VIVANT~新たな別班候補はだれだ?~』という約3分の番組も放送しています(毎週木曜よる10時57分~)。『VIVANT』には“別班”と呼ばれる特別な能力を持った人物たちが登場しますが、『アジア大会』に出場する選手たちも超人的な能力を持っています。大会に出場する選手の皆さんを「別班候補」に見立てることで、普段スポーツになじみのない方にも興味を持っていただきたいという狙いがありました。番組は劇中に登場する「AIハヤト」のセットを使用させてもらいましたが、これはドラマ制作チームからの提案で実現したものです。
ほかにも、ドラム役の富栄ドラムさんの運動神経を生かした企画を考え、『THE TIME,』内でアスリート取材を行っていただきました。8月のお盆期間中に5日間オンエアしましたが、良いコラボになりました。こちらの模様は『S☆1』でも放送しました。
おかげさまでさまざまなコラボが実現して、『VIVANT』制作チームには大変感謝しております。
レスリング・日下尚選手らに取材
ほかに「#アジア大会の推シゴト」「アジア大会推せるみゅ~じあむ」といったPR施策も東京・渋谷で開幕前に展開しました。
宮崎 これらはプロモーション部が発案した施策です。『アジア大会』を見ていただくには、まずは出場選手を知っていただく必要があると考えました。そのため、「推しポイントがあったらいいのではないか」という結論に達し、こうした展開になりました。選手一人ひとりの魅力を知っていただくことで、視聴のモチベーションにつながることを狙いました。


演出面では、母国開催での選手たちの“熱意”を意識
大会中、宮崎さんはどんな業務を行いますか?
宮崎 大会は愛知県名古屋市を中心に開催されますが、僕は赤坂のTBSテレビで業務を行う予定です。現地で撮った映像は全てこちらに送られてくるので、そこで総合演出をはじめとするスタッフ一同で確認し、放送の切り替えなどの判断をしていきます。以前はスタッフが現地まで行くことが主流でしたが、技術の進歩によってこのような対応ができるようになりました。
現地は、現場プロデューサーに仕切ってもらいます。名古屋城前にスタジオを設置し、そこでアンバサダーの皆さんたちにスタンバイしていただく予定です。雨天時はTBS系列局のCBCさんのスタジオをお借りし、そこから放送をお届けする体制を整えています。
番組の見せ方では、どんな工夫をする予定ですか?
宮崎 まずは、『アジア大会』がどんな大会なのか、視聴者の皆さんにわかりやすくお伝えしたいと思っています。大盛況だった『東京世界陸上』の良かったところを取り入れつつ、観客が選手に親しみを感じ、応援したくなるように意識したストーリー性のある紹介を心がけていきます。
また、中継時には適時、用語解説などを画面に表示する予定です。今回は競技数が多いので、準備には手間がかかりますが、ちょっとした雑学もあわせてお届けすることで、より放送を楽しんでいただきたいと思っています。
さらに、今回は32年ぶりに日本で開催されるので、選手の皆さんは一段と気合が入っています。例えば、陸上やり投の北口榛花(きたぐち・はるか)選手が『東京世界陸上』で「来年の『アジア大会』で自分が復活した姿を見せたいです」と語っていたように、母国開催への熱い思いを胸に秘めた選手は多いです。しっかりと伝えていきたいです。

まもなく『アジア大会』がスタートします。放送を楽しみにしている方に向けて、見どころを教えてください。
宮崎 『アジア大会』の放送は、9月16日(水)よる7時からの「サッカー男子・グループステージ第1戦 日本VSホンコン・チャイナ戦」で始まる予定です(※放送内容変更の可能性があります)。サッカーはワールドカップが開催されたばかりですが、引き続き熱量を持ってご覧いただきたいと思います。この大会では、2027年3月からサッカー日本代表(A代表)の監督を務める大岩剛監督による采配が見られるのも注目です。
日本はU-21日本代表のメンバーが出場しますが、過去に本田圭佑選手や三笘薫(みとま・かおる)選手、上田綺世(うえだ・あやせ)選手といった、この大会を経て世界で活躍するようになった選手が大勢いるので、将来のスター選手の原石を探し出すのも面白いと思います。『アジア大会』で3連覇を果たしている強豪・韓国に対して、日本がどのように挑むのかも、目が離せません。
また、前々回大会でメダルを獲得した競泳の池江璃花子選手も注目です。闘病生活を経て、今回は再起をかけて大会に挑んでいます。競泳は中国が強いですが、どんな活躍をするのか期待が高まります。
それから、陸上競技も外せません。特に、『東京世界陸上』での雪辱を果たすべく臨む北口榛花選手や村竹ラシッド選手の活躍は必見です。おふたりは2027年の『北京2027世界陸上』や2028年のロサンゼルスオリンピックを見据えているはずなので、ここで良い結果を残せるように応援したいですね。
このように多種多様な競技が一度に行われるので、オリンピックのように楽しむことができます。知らなかった競技も好きになる可能性があるのが『アジア大会』の魅力です。個人的には今回のような大規模な国際大会に携わった経験は少ないのですが、110時間超という過去最長の放送時間を、皆さんが楽しめるように全力を尽くします。
そして現地で鑑賞される方は、大会の公式アプリをダウンロードしておくのがおすすめです。現地でスタンプラリーができたり、ガイドブックとしても使えたりするので、ぜひご活用ください。

※「TBSアジア大会アプリ」は番組ホームページからご確認ください。
入社6年目で念願のスポーツ局へ、複数部署を経験したことが現在の糧に
ところで、宮崎さんはどういった経緯でTBSテレビに入社したのでしょうか。
宮崎 中学から大学まで、ずっとスポーツに打ち込んできたので、将来はスポーツ中継を手掛けてみたいと漠然と考えていました。大学時代はゴルフ部に所属していて、ゴルフ界最高峰の大会である『マスターズ』を放送しているTBSで働きたいと考えたのが、入社を目指したきっかけです。僕が就職活動していた当時はTBSの採用選考の時期が現在より早かったこともあり、最初に内定をいただいたTBSへの入社を決めました。
入社後はどのようなキャリアを歩んでこられましたか?
宮崎 スポーツ局を志望して入社しましたが、最初は営業部に配属され、そこで3年ほど営業の仕組みやノウハウを学びました。振り返ると、この時期の経験が後のキャリアに役に立っていると思います。次に配属されたのは、編成部です。災害や重大事件などの緊急時は、番組の途中でも報道しなければならないので、「発生から30分以内に出社する」という緊張感のある生活を送っていました。
その後、入社6年目で念願のスポーツ局へ配属されることに。スポーツ番組のADとディレクターを1年ずつ経験し、再び編成部に異動となりました。そこで3年ほど経験を積んでから、再びスポーツ局に戻りましたが、1年ほどでParavi(※現在はU-NEXTと統合)へ出向することになりました。
このように、いろいろな部署を経てから現在に至るので、実はスポーツ局での勤務期間はそれほど長くありません。しかし、そのおかげで知り合いがたくさん増えました。部署が変わると転職したのかと思うくらい業務内容が変わるので、戸惑うこともありましたが、周りの方々が助けてくれました。過去にご一緒したことのあるディレクターの方が今回の『アジア大会』を手伝ってくれたり、一見遠回りに思えることでも、いつか自分に返ってくるんだなと実感しています。

現在所属しているスポーツ局コンテンツプロデュース部はどんな部署ですか?
宮崎 スポーツ局は競技ごとに担当が分かれていて、競技の放送とその競技を盛り上げつつ、マネタイズして最大化できるよう考えることが主な業務です。世界陸上、オリンピックなど、毎年スポーツの大きな大会がありますが、大会を専門とする部署や人材を設けていないので、大会時は各競技の担当者が協力し合って業務を進めています。ちなみに僕はゴルフと『SASUKE』の担当ですが、今回は『アジア大会』の総合プロデューサーを任されました。
基本的に、部署に所属しているのはプロデューサーのみで、演出面はTBSスパークルと一緒に行っております。
最後に、宮崎さんのようなスポーツの中継や番組制作の仕事を志す人にメッセージをお願いします。
宮崎 スポーツ中継は「準備が8割」と言われるほど、準備が大事です。競技が始まってしまえば我々にできることはないので、事前にどんなテロップやVTRを用意しておけばいいのかというのが重要になります。
例えば日本チームが予選で負けてしまったら、決勝戦は放送がなくなり、それに向けたVTRやテロップは不要になる場合もあります。しかし、勝敗は当日にならないとわからないので、準備しなければなりません。
こうした取り組みは、昨今よく耳にする「コスパ」や「タイパ」とはかけ離れているかもしれませんが、普段から準備の大切さを考えながら生活していれば、どの職種においても役に立つはずです。
>NEXT
五輪種目に正式決定!『SASUKE』チーフプロデューサーの挑戦

宮崎陽央
2010年TBSテレビ入社。営業部、編成部などを経てスポーツ局コンテンツプロデュース部に所属。これまで『炎の体育会TV』、『SASUKE』、『マスターズ』、『勝つのはどっち? ニノチョコマッチ』などを担当。『アジア大会 愛知・名古屋』では総合プロデューサーを務める。
