- AKASAKA REPORT
旬のフルーツを生かしたショートとタルトが人気!赤坂の“町のケーキ屋さん”「アラボンヌー」

オーナーは和菓子店の実家に生まれる
よく働いた日のご褒美や、手土産に品の良さを添えたいときは「アラボンヌー」へ!
2000(平成12)年にオープンした同店。旬のフルーツを生かしたショートケーキとタルトを軸に、赤坂の手土産やご褒美需要を支えてきました。

オーナーの坂本和哉さんは東京・板橋区出身。和菓子店に生まれ育ち、和菓子を食べるのは得意ではなかったそうですが、ものづくり自体は昔から好きで、実家の工場でもよく手伝っていました。
成長するにつれて、和菓子ではなく洋菓子への思いが強まっていった坂本さん。高校卒業後はイギリスへ渡ります。3年間の滞在で英語を学び、旅をしながらさまざまな景色や文化に触れた経験も、感性の土台になっています。帰国後は家業を手伝いつつ、夜間の学校にも通い、東京・青山にあるタルト専門店で経験を積みました。
転機が訪れたのは27歳の頃。知人の紹介で空き物件の話が持ち上がり、出店の機会を得ました。「もう少し経験を重ねたい」と思いながらも独立を決意し、現在の「アラボンヌー」を開きました。
タルトづくりの経験を生かし、20代でオーナーに
開店以来変わらないのは、素材感と季節感をまっすぐに届けるケーキづくりです。看板として親しまれているのが、季節で表情を変えるショートケーキ。イチゴの季節が終わると、メロン、モモ、ブドウ、洋ナシへと主役が移り、旬の果物の味わいを一年を通して楽しめます。タルト専門店で培った坂本さんの経験が、タルトの持ち味にもつながっています。

一方、一本入った場所にあることもあり、オープン当初はなかなか店の存在を知ってもらえなかったそうです。そこで始めたのが、水曜日に提供するシュークリーム。1個100円のサービス品としてスタートし、形を変えながら今も続けています(2026年1月現在は1個150円)。
定番のケーキに加え、焼き菓子も支持を集めています。クッキーの詰め合わせや瓶入りアソートは手土産として選ばれることも多く、店の“もう一つの顔”になっています。
さらに、店だけで勝負するのが難しい時期には、百貨店の催事に出店したり、食のセレクトショップに商品を納めたりと、外へも活路を広げました。

素材と鮮度を大切に
素材への向き合い方も、この店の核です。坂本さんが重視しているのは鮮度で、産地名を強調するよりも、その時々で品質の良い素材を、良い状態で使うことを大切にしています。

フルーツは信頼できる業者から毎朝仕入れ、香料に過度に頼らない味づくりを徹底しています。素材本来の風味が前面に出る、やさしく素朴な味わいを目指しており、好みが分かれることも踏まえた上で、“この味が好き”と思う人に、手に取ってもらえる店を目指しています。
実は、コロナ禍以前は、催事への出店や常設展開など、少しずつ規模を広げていた時期がありました。新宿の商業施設に店舗を構えていたのです。一方で、作る量が増えるほど、商品づくりに目が届きにくくなる実感もあったそうです。そこで契約更新のタイミングで規模を見直し、赤坂を軸に来店客に向き合う体制へ切り替えました。
同じ頃、赤坂駅前に「アラボンヌー 赤坂サカス店」をオープンし、拠点を赤坂に寄せる決断を後押ししました。ほどなくしてコロナ禍を迎えましたが、結果的に商品づくりに目を配りやすくなり、現在のスタイルにつながっています。

赤坂で選ばれる、焼き菓子とケーキ
坂本さんは「赤坂は地理的にも強く、オフィス街でありながらいろいろな人が交差する“大人の街”で、街にパワーがあると感じています。手土産として選んでくださる方も多く、焼き菓子の詰め合わせや瓶入りの商品もよく手に取っていただいています。
これからは新しく店舗を増やすより、本店とサカスを軸に、今来てくださっているお客さまを一番大切にしながら、目が届く範囲で丁寧に続けていきたいです」と話してくれました。

“町のケーキ屋さん”として、赤坂で長く愛されるアラボンヌー。25年の歩みの先で、変わらず軸に据えるのは、素材と鮮度に向き合うこと、そして来てくれる人を大切にすることです。仕事の合間の小さなご褒美にも、大切な人への手土産にも。赤坂の日常にそっと寄り添ってくれる一軒です。
<店舗情報>
「アラボンヌー 赤坂店」
住所:港区赤坂4-3-13
電話番号:03-3583-7665
営業時間:月~金=11:00~19:00、土=12:00~18:00
定休日:日曜・祝日

